遺言信託とは、遺言の方式による信託の設定のことをいい、信託銀行が自分の顧客に勧めて作成する遺言とは全く別物です。(一般に信託銀行の言う「遺言信託」は信託制度の信託の中には入りません。)例えば、障害を持つお子さんAと健常者であるお子さんBをもつ父親が、自分が死亡したら受託者をB、受益者をAとして一定の金融資産を信託財産にして、Aが生活に困らないようにする内容を遺言で作成する時に利用します。このようにすれば、BはAの生活費などの支給を、成年後見制度を利用しなくても行うことができます。普通の遺言を作成する場合、遺言者は相続人となる予定の者に告げることなく、その内容を自由意思で決定することができますが、遺言信託においては、受託者は信託設定の内容を一番知って理解してもらわなければならない立場にあり、最も重要な関係人で、この受託者を差し置いて、遺言信託はあり得ません。従って、遺言信託をする場合は、受託者への就任を要請して承諾を得る段階から、信託の仕組みと遺言信託で行うべき事柄を充分理解してもらう必要があります。
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遺言信託
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